内装編①天井・化粧梁

内装編 ①天井・化粧梁

ポリシー : うるさくならないように木の家を主張

PB290445.jpgフツウの家のフツウの天井は白くて平ですが、天井こそが「木の家」らしいデザインを活かせる場所なんです。天井の上には上の階の床や屋根を支える梁があります。梁は柱よりもサイズが大きいので、とても見栄えがするのです。
 フツウの家では隠してしまう梁を見せることで、木の家らしさがぐっとひきたちます。ただし、何も考えないと梁の方向や大きさはバラバラ。そのままではデザインになりません。明月社の家では、梁のかけ方や大きさを決める構造計画とデザインを一体で進めます。

化粧独立梁

s-mnm-2192-25.jpg最上階の場合、天井を高くとって梁だけが独立で見えている場合もあります。梁の配置計画によっては無くすこともできますが、構造的には弱くなるのであえて見せることが多いです。
 天井にくっついている梁も独立梁も、材質は杉の木です。明月社では土台など一部を除いて、ほとんどの部分を国産の杉の木で作ります。デザインとしても違和感がありません。

hibiware.jpg 十分に乾燥した木を使っていても住み始めると乾燥してヒビが入ることはあります。とくに最初の年はおきやすくなります。集成材のヒビは深刻ですが、無垢材のヒビは全体に及ぶことはなく、強度の低下もほとんど無いことが静岡県林業技術センターの実験で確かめられています。図をクリックするとセンターのレポート(PDF)へリンクします。

 梁以外の部分や梁を見せないときは、和紙を貼る、漆喰を塗る、杉板を貼る などなど。その部屋の雰囲気や火気仕様室の規制などで決めます。ウルサくならないようにするのがポイントです。材料については壁の項目で説明します。
 また、化粧梁の部屋はフツウのシーリング照明がつけられないので、毎回頭を悩ますところです。これも照明の項目で説明します。

天井の高さ

 天井は高いほうが広々するように思いがちですが、過ぎたるは及ばざるがごとし、ちょっと気をつけてください。狭い部屋で天井だけ高すぎると、井戸の底にいるようでかえって狭く感じます。天井よりも高い壁がそびえているのが目に入るからです。